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学校教育における様々な課題の明確化と課題解決の方策

小中学校における外国につながる子の指導

学校教育課程日本語教育担当教員

概要

 外国につながる子は、多様な言語文化背景をもち、日本語・教科学習、アイデンティティ、異文化適応等の様々な問題を抱えています。一人ひとり異なる問題を見極め適切な支援を可能とする教育システムが必要です。現在、地域連携により教員養成、教員研修、教育支援、共同研究といった4領域において次のような活動を行っています。1) 教員養成—学校において年少者日本語教育の実習を行う。実習報告書は教育機関へ配布。2) 教員研修—現職教員・指導者向けに講義を行う。日本語指導研修講座 (神奈川県立総合教育センター) 等。3)教育支援—学校や地域学習支援教室に学生を派遣する。4) 共同研究・開発4-1) 横浜市教育委員会との共同研究。報告書及びリーフレットを作成し教育機関へ配布。4-2) 教員との共同研究、学校からの協力を得て行う教材開発等。

今後の展望

 今後は、1) 教員養成、2) 教員研修により外国につながる子に対する教育体制を整え、3) 教育支援により教育現場を支持、並行して4) 共同研究により体制の不足点及び有効な方法を明確にし、必要な手立てを適所へ伝え支える、といった4領域地域連携活動の統合的かつ補完的機能化を進めます。これにより教育システムの再構築を促します。多文化共生社会の実現と共に、外国につながる子とそうした背景にない子の双方を視野に入れたインクルーシブなグローバル人材育成教育のあり方を探っていきます。



OJTにおけるメンタリング

教職大学院担当教員

概要

 団塊世代の教員の退職による大量採用が続き、学校の教員の年齢構成は大きく変化しています。例えば、横浜市では経験10年未満の教員の割合が5割を越えるなど、神奈川県は全国的に先駆けて教員の若返りが進んでいます。年齢構成がアンバランスな中で、従来のように教員を育てていくことは難しく、経験の浅い教員をどのように育てていくのかということは喫緊の課題です。そこで、メンタリングという概念(先輩による後輩への支援)をもとに、チームで経験の浅い教員を育てるにはどのようにすべきか研究を進めています。研究成果は、横浜市の教員研修 (人材育成マネジメント研修) などにおいて生かされています。研修では、レゴブロックを用いて自身の成長や自校の育成環境を表現しながら、これからの人材育成について考えます。また、教職大学院においては、院生が、学校の課題解決について、メンタリングを軸に校内の人材育成を視野に入れながら取り組んでいます。

今後の展望

 経験の浅い教員を育てていくことはもちろんのこと、そのような教員を支え、学校のマネジメントで活躍できるミドルリーダーの育成が重要課題になっており、そのあり方について現在研究を進めています。



神奈川の理科教育の向上を目指す -CST養成プログラム-

附属高度理科教員養成センター

CST概念図

概要

 平成21年度から横浜国立大学と神奈川県内の全ての教育委員会・青少年センターが連携して、神奈川県の小・中学校の理科教育で中核的役割を担う教員 (コア・サイエンス・ティーチャー:CST) を養成するプログラムを実施しています。夏休みの期間を中心に、現職の教員と大学院生がともに学び、理科実験や危機管理などの講義・演習、神奈川の自然を教材にした自然観察などの内容を履修します。履修者の教育経験や研修実績を踏まえながら、必要な単位を修得すると、神奈川CSTとして認定を受け、横浜国立大学長名の認定証または修了証が授与されます。

今後の展望

 これまでに、200人を超える受講生がCSTに認定され、神奈川県内の理科教育の向上を目指して活動しています。所属する教育委員会や学校種の枠を超えてCSTが自主的に運営している神奈川CST協会の存在は、修了生が継続的に研鑽を積むためには欠かせません。従来提供しているプログラムにCSTのフィードバックを活かしてより魅力のあるプログラムにするとともに、神奈川の理科教育の向上を目指すネットワークを強化していきます。



地域に根ざしたグローバル教育推進の展望 ―附属横浜小学校

附属横浜小学校

Finlandの教育関係者とビデオレターで交流

概要

 附属横浜小学校では、4年生から6年生の帰国児童を各学年上限15名として受け入れています。また、学校を訪れる海外からの参観者に授業等を公開し、交流しています。

 平成28年度には校長が英国Cambridgeの公立小学校を訪問し、日本を紹介する特別授業を行いました。引き続き平成29年度には、校長と教諭がCambridgeを再訪し、私立および公立の小学校を訪問しました。異文化体験を通して、両国の初等教育の共通性と独自性について考える機会を得ました。

今後の展望

UK:Cambridgeの小学校を訪問し日本を紹介

 現在、附属横浜小学校は、横浜国立大学の協定校であるFinlandのOulu大学教育学部教員養成学校(附属小学校)との連携協力関係を結ぼうとしています。第二言語として英語を習得している両校の子どもたちが、ICT等を介してコミュニケーションを図る授業を提案していきたいと思っています。授業実践の成果は、教育委員会との連携のもと、地域の中で公開し、学び続ける教員たちを支援する教員研修の機会を提供していくことを考えています。



ICTを活用した中学校教育の推進 ―附属横浜中学校

附属横浜中学校

概要

 本校では平成23年度より、総務省「フューチャースクール推進事業」、文部科学省「学びのイノベーション」「ICTを活用した教育の実証事業」「次世代の教育情報化推進事業」等の実施校として、生徒1人1台のタブレットパソコン、各教室に電子黒板配備といった環境のもと、全教科でICTを効果的に活用した指導法の開発に取り組み、情報活用能力の育成を図っています。県内外からの視察も多く、毎年開催される研究発表会と書籍を通して、ICTを活用した授業の研究成果と課題を発信し、モデル校としての役割を果たしています。

今後の展望

 高度な科学技術や情報化が私たちの生活を日々変えていく中で、児童生徒が情報技術を適正に活用し、各教科の学びの基盤となる情報活用能力を確実に育むために、学校教育はこれから様々な課題と向き合うことになります。この現場のニーズに応えるべく、これまで本学部、本学教職大学院、民間企業と連携して事業を推進してきた実施体制と実績を生かし、教育実習におけるICT活用指導力の向上と現職教員の研修機会の拡充を図っていきます。



小中一貫教育の構築と展望 ―附属鎌倉小・中学校

附属鎌倉小学校・中学校

概要

附属小中合同授業 (英語)

 附属鎌倉小・中学校では大学の第3期中期目標に掲げた小中一貫校を目指し、平成25年度から小中一貫教育推進協議会設置要綱を作成しWGを開始した。小中一貫モデル事業計画として調査期・計画期・実行期の3段階を設定した。小中学校における義務教育9年間を連続した期間として捉えた教育課程を編成し学校間の連携・接続を図ることにより、継続的な指導体制および教育環境を整備することに関して、具体化するための検討を行ってきた。鎌倉小・中学校は隣接した立地条件ではあったが、学校文化、学校目標、カリキュラム等全く異質な教育機関であった。WG設置後は毎月の鎌倉会議において児童・生徒の補導状況、カリキュラム、入試そして地域を取り込んだ研究活動について議論を重ねてきた。27年度からは小学校・中学校長が一人職となった。研究発表会も28年度から同日開催とし9年間を見通した学習(カリキュラムマネジメント)をテーマとして実施している。また、小中合同授業 (英語、音楽) や小中合同研究会においては地域学校との連携も実施している。

今後の展望

附属小中合同授業 (音楽)

 県域、鎌倉市内においても小中一貫校あるいは義務教育学校の課題、問題点は山積している。義務教育の9年間の充実そして人事交流の中において小中一貫での研究、学びは今後益々重要となってくると考えられる。



インクルーシブ教育、地域の教員研修への貢献 ―附属特別支援学校

附属特別支援学校

概要

 附属特別支援学校では、公開研究協議会・研修会を、神奈川県立総合教育センターと連携し、初任者研修講座等の選択研修に位置付けることで、年間に渡り地域貢献機能を高めた。その特色は、基本研修の単位の一部として位置付けたことで、公務出張として参加できる道が開け、若手から中堅、ベテランの教員、そして小・中・特別支援学校教諭に加え県が重点的にインクルーシブ教育を推進している高校教諭が参加する機会が増えたことである。

 夏季にインクルーシブ教育推進研修6講座、秋季に県立教員1年次基本研修学校訪問サポート2講座、冬季に附属特別支援学校の公開研究協議会等を開催した。約400名を超える参加者の中で、センターを通して138名の教員が参加し、そのうち高校教諭が約23%に上った。本校の所在地である横浜市だけでなく、郡部も含めた全県の教員が参加したことで、高校を含めた県のインクルーシブ教育の推進に貢献した。

今後の展望

 今後も大学資源を活用して多彩な講師陣を確保し、全校種の教員が参加できる年間を通した研修講座を設定することで神奈川県のインクルーシブ教育の推進を担うとともに、附属特別支援学校の地域の人材育成機能を高めていきたい。



臨床心理士&公認心理師の養成とスクールカウンセラー

教育学研究科教育実践専攻臨床心理学専修担当教員

概要

常盤台相談室の一室

 学校教育を担う人材は教員だけではなく、いじめや不登校など教育現場が抱える様々な問題に対して、心理的要因や環境的要因を深く理解 (心理的査定) し、支援できる臨床心理士資格を有したスクールカウンセラーも、子どもが学び育つ学校という環境を下支えする重要な人材である。教育学研究科教育実践専攻臨床心理学専修では、そのような広く教育現場で機能できる臨床心理士を養成しており、多くの修了生が県内外でスクールカウンセラーや心理相談員として活躍している。臨床心理士の養成機関である学内の相談センターでは、子どもや保護者の心理療法やガイダンスを実施しており、県内で数少ない子どものセラピーが受けられる機関となっている。

今後の展望

 本専修は、教育領域や医療領域で、その働きが高く評価され必要とされる臨床心理士を養成してきた。平成30年度から臨床心理士に加えて、大学院における公認心理師の受験資格に必要な科目を開講している。修了後は、教育現場で必要とされる「心の専門家」として、全国の小中高のスクールカウンセラーや臨床心理士として活躍していく。

将来を思い描いて勉学に励む大学院生




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