-教員を目指したきっかけを教えてください。
高校生の頃、友人と一緒に定期試験の勉強や宿題に取り組んでいるうち、ふと「自分は他人に教えることが結構好きだな」と気づいたことがありました。部活動でも部長を務め、後輩の指導や、リーダーシップを発揮して部員をまとめることが得意だと感じたことから教育学部に進学してみることにしました。入学し、教育の面白さに気付いたことから教員を目指すことにしたのです。実は元来数学は苦手でなんとか克服しようと努力を重ね、得意になった科目で、その過程も含めて数学の面白さを生徒たちに伝えることができるのではないかとも思いました。
-教員としての「悦び」を教えてください。
教えることが好きで教職に就いたこともあって日常の授業は入職1年目から楽しみながらこなし、現在も教えることそのものを楽しんでいます。授業中、分からないことを理解しようと努力している生徒の顔を見ていることすら好きです。一方、生活指導は試行錯誤を繰り返しました。生徒も人間ですから個人差があって指導の方法も当然まちまちなので、日頃からアンテナを張って生徒と接し指導するように心がけています。その点、現在の勤務先では中学校1年から高校3年までの6年間、持ち上がりで担任を務める慣習があって、これは生徒たちの精神的・身体的に最も成長する時期を見守れることでもあり、教師として大きな悦びを感じます。また生徒たちとの何気ない会話でも「この生徒ユニークだな」と思う瞬間もたくさんあって日常のすべてが楽しく、飽きが来ないです。
-なぜ横浜国立大学への進学を志したのでしょうか。
横浜市内にキャンパスがあって自宅から通いやすいこと、経済的な負担が私立大学よりも小さい点に惹かれたこともありますが、何よりも小学校、中学校、高等学校すべての校種の教員免許が取得できることに大きな魅力を感じました。入学前、小学校の教員を志望していたものの在学中に他の校種に志望が変わるかもしれないと考えたからです。事実、私は3年次の教育実習で中高一貫校(付属中学校)に赴任して授業を受け持ち、その楽しさから中学校・高等学校教員に志望を変更しました。
-大学での授業、学生生活について聞かせてください。
教員生活を送る中で、担当教科の教え方以上に生徒への指導の方法を考えるために割く時間が多く、教科指導はもちろんのこと生徒指導を含めた「教育」を大学で広範に学べたことが現在に大きく活きています。教育学部生の誰しもが小学校の教員免許を取得することが卒業要件で、小学校のカリキュラムを理解しているからこその指導が中学校の教員でもできるのは、横浜国立大学教育学部卒業生ならではの強みではないでしょうか。大学時代は学外でもキャンパスがある保土ケ谷区との連携事業で小学生とキャンプや農業体験に参加する団体に所属し、日頃から子供たちに触れ交流するように心がけていました。
-教員を目指す高校生、教育学部生にメッセージをお願いします。
授業中、生徒との会話、生徒への指導・・・教員生活のすべてがとにかく楽しい。教職に就くことを目指している皆さんにはぜひこの楽しさを知り、味わってほしいと思います。応援しています!
(2023年3月掲載)
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